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フィクション

これはフィクションですかと聞かれた。
ええ、フィクションですけど、いけませんか?
訊ねると、
どこからどこまでがフィクションですかと、
また訊いてくる。

すべてフィクションです。
でも、あなたにとって、
フィクションとそうでないものの、
違いはなんなのですか?
訊かれて不意をつかれた気になった。

私はすべてがつくりごとだと思っていた。
だけど、もしかして、もしかしたら?

嘘と思っていたものの中にも
本当があるのかもしれない。

事実と思っていたことの中にも
嘘があるのかもしれない。

そう気がついた途端に、 私には
何が事実で、何がつくりごとか、
わからなくなってしまった。

この世はすべてが妄想なのでは。
夢で見た事柄こそ、ほんとうなのでは。

冷たい床の上に、尻の穴を押し付けながら、
私は天井を見上げる格好で、目を閉じてみる。
何がフィクションで
何がフィクションでなかったのかを
思い出すために。

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