« 2012年6月 | トップページ | 2012年11月 »

思い出の夏

思い出の夏

眩しく青い空の下

おどけたステップ悪ふざけ

馬鹿ねと笑って背中はたいた

あの夏の日はもう来ない

優しく白いパラソルの

日陰を取り合う浜の風

波間に漂う木の葉のヨット

あの夏の海に帰りたい

過ぎ去りし記憶

遥かかなた遠ざかりゆく

引き潮に奪われ

遠い夢になった

あなたの思い出

もう二度と瞳に映ることのない

あなたの笑い顔

冷たく黒いふちどりの

フレームの中で微笑んで

携帯電話に残されている

あの夏の声は聞こえない

過ぎ去りし日々

遥か遠く離れていく

ちぎれ雲のように

もう届かない

あなたのぬくもり

もう二度と耳に響くことのない

あなたの笑い声

| | コメント (0) | トラックバック (0)

創造しい輪廻の詩

繰り返し 繰り返し
波のように訪れる。
溢れ出る 溢れ出る
泡と膨らむ胸の中。
熱病にうなされ彷徨う、
迷い道、戻り道。

朝も昼も夜も、黄昏も、
夢遊病者は当て所なく
行き先も見えず。 
行く宛もわからず。
それでも若き日の如く
前へ前へと歩を進める。

何度も、何度も、夢を見て
堂々巡りに巡り来る。
胸騒ぐ熱きできごとに
いつか、いつしか、いつの日か 
巡り会えるのだろうか。
いつも、いつでも、いつまでも 
歩み続ける。

行き帰り 行き帰り 重なりゆく毎日。
積もりゆく 積もりゆく 
澱と重なる胸の中。
鬱々と向き合い闘う。 
部屋の隅、街の角、
現在(いま)も過去も未来も、来ない日も 
時空旅人(たびびと)は舞い踊る。

行き先もなく 
行く宛も知らず。
それでも強き人の如く 
上へ上へと歩を進める。
来る日も、来る日も、目を閉じて
溜まり溜まった夢の澱。
薬缶で沸かして温めて
どれか、どれかか、どれもかも 
空を飛べるだろうか。
どこか、どこでか、どこまでか 
羽ばたき続ける。

胸騒ぐ熱きできごとに
いつか、いつしか、いつの日か 
巡り会えるのだろうか。
いつも、いつでも、いつまでも 
歩み続ける。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

メモリー

 メモリー

笑いも涙も悔しさも

すべて忘れず覚えているわ

ほんとうは忘れ去ってしまいたい

小さな記憶の断片までも

嫌になるほど蓄えているの

私だけの蔵の中

 

知恵も知識もプライドも

やがて忘れて泡の藻屑に

ほんとうは忘れたくないことなのに

大切な夢の切れ端も

嘘のように消えてしまうの

私だけの蔵の中

 

全能の宇宙の中で

長い歳月をかけて刻まれてきた

見えないほど小さな私のすべては

蔵の中で腐敗して錆びて風化して

再び長い歳月をかけて

いつしか無に戻ってゆく

続きを読む "メモリー"

| | コメント (0) | トラックバック (0)

« 2012年6月 | トップページ | 2012年11月 »