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終わらない夜、始まらない朝

夜は必ず、終わるって。
夜が終わって、夜明けが来て
新しい朝が始まるって。

どうしてそんなこと信じてられる?
ほんとうにそうなのですか?
夜は、漆黒の夜は、暗黒の夜は、残酷の夜は、
ほんとうに毎晩、終わっているのですか?

飯のために這いずり回って
欲のために汚物を吐き出す。
いつか必ず
濁った泥濘を這い出して、
大魔王が棲む暗闇舞台は
薄汚れた緞帳の幕引きと同時に
贅沢に配置された弁当箱が照らす
眩しい世界に変わるのだよ。

そう信じているから、生きていく。
だけど。
やって来る朝は、ほんとうに
生まれたての赤子のように
清らな命の朝なのだろうか。
その朝は、谷川の朝の湧き水みたいに
冷んやりして気持ちいい
ガラスのような朝なのだろうか。

終わらない夜が終わる。
始まらない朝が始まる。
そして、
終わらない昨日が終わって、
始まらない明日が始まる。

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